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産婦人科を選ぶ時に気をつけなければいけない10個のポイント

産婦人科を選ぶ時に気をつけなければいけない10個のポイント

妊娠が分かったと同時に「産婦人科選び」をしなければいけません。
自宅近くの病院で出産するのか、里帰り出産するのか、どのような出産を望むのかなど、大切なことを短い期間で決める必要があります。

今回は産婦人科の選び方のポイント10選を紹介します。

 

バースプランをベースに考える


同じような産婦人科でも、院内の雰囲気や医師・看護師が自分に合うか、病院の設備はどうか、など選ぶ基準はたくさんあります。

その中でも、まずはご自身の理想とするバースプラン(出産計画)はどういうものなのかを明確にし、選ぶことが大切です。ではどんなことを留意して選べばいいのでしょうか。
「バースプラン」とは「どんなお産がしたいのか」を具体的にして、出産する病院と意思疎通を図るものです。字のごとく「出産birth」+「計画plan」です。
出産はなかなか計画通りに進むものではりませんが、具体的に妊娠からお産の流れをイメージする中で、ご自身の出産当日への心構えを作っていくのにも役に立ちます。

項目としては、大きく分けた4つで考えていきます。
<入院中に関する希望><陣痛時に関する希望><分娩に関する希望><分娩後に関する希望>です。

この4つをご自身の中で考え、より理想に近いお産を手伝ってくれる病院を探しましょう。そしてその病院の医師や看護師と共にバースプランを具体化していきましょう。
それではここから、この4つの項目における希望を叶える産婦人科選びのポイントを10個に分けてご紹介します。

 

ポイント① 出産できる病院の種類


日本で出産ができる病院は主に5種類に分けられます。

<総合病院>
医療設備が整っており、いくつもの科があるため、万が一の際にも他の科と連携が取れ、トラブルにも対応可能です。
またNICU(新生児集中治療室)がある病院もあり、持病がある妊婦さんや、高齢出産の妊婦さんに人気です。
しかし病院の規模が大きいため、「待ち時間が長い」「検診の医師が毎回変わる」といった面もあります。

<大学病院>
総合病院と同じく他の科との連携が取れるために、トラブルに対応可能です。病院によってはNICUがあったり、最新の医療設備が整っていたりします。
デメリットとしては、総合病院と同じく「待ち時間が長い」「検診の医師が毎回変わる」また、「分娩時に学生や研修医が立会う場合がある」などとリラックスして出産する、という状況ではない可能性があります。

<産婦人科病院>
ベッド数が20ベッド以上の産婦人科専門の医院のことを指します。
検診から分娩まで同じ医師が多く、医師や看護師とコミュニケーションをとりながら出産に臨みたいと思う妊婦さんに人気です。
サービスの充実などにより、費用が高い傾向にありますが、妊婦さんに寄り添った講座やサービスを設けているところが多く、妊娠時から不安が多い妊婦さんにも人気です。
デメリットとしては、ハイリスクの妊婦さんには対応していないところもあり、急なトラブルの際には別の病院へ搬送される可能性もあります。

<個人医院・クリニック>
ベッド数が20未満の病院のことを指します。
産婦人科医院と比べると、より病院の特色が強く出るために、自分の理想とするバースプランにぴったりの医院の場合は手厚く、満足のいく出産を望める可能性があります。
助産婦が主に診てくれるところが多く、ハイリスク出産には対応していないところもあり、トラブルの際には別の病院へ搬送されるケースもあります。

<助産院>
自然分娩を望む妊婦さんに人気があります。
助産婦が開設している医療行為ができない施設です。
そのため、妊婦健診は提携している他の医院で行いますが、個人の希望に丁寧に寄り添ってくれます。
体に問題がなく自然分娩に臨める妊婦さんが前提です。帝王切開の経験、双子などの多胎妊娠・高齢出産の場合などには対応していません。

<その他:自宅出産>
問題なく自然分娩に臨める妊婦さんのみ対応できます。また、自宅出産の場合でも病院で医師の診察・検診・検査を受ける必要があります。流れをご紹介しましょう。

①助産師・助産院を決める。
※ご自身の出産に付き添う大切な人です。この人なら!と思う方を見つけることが大切です。何人かの助産師に直接会って決める方もいらっしゃいます。
②助産師から出産に関する説明を受ける。
③嘱託医を受診する(妊娠の検査・妊娠経過に異常がないかなど)。
④助産師による定期的な妊婦検診を受ける。
⑤出産の準備・練習などを行い、出産を待つ。

 

ポイント② 理想的な産婦人科との距離は?


自宅と産婦人科は近ければ近い方が理想的ですが、大体車で1時間以内の場所を選びましょう。

より理想的なのは、車でも公共の交通機関を利用した場合でも30~40分ほどで通える距離です。
産婦人科には妊娠中から検診で14回ほど、体調が元通りになっていない産後1ヶ月にも、赤ちゃんの1ヶ月検診で足を運ぶ必要性があります。
出産が近づき、大きなおなかで通うのも大変ですし、上のお子さんも一緒に通院しないといけない場合など、無理せず通える範囲にしておくことが理想です。
また二人目以降の場合、陣痛から出産までの時間が短いことが多くあり、二人目以降ほど、できるだけ近い病院を選ぶことをお勧めします。

 

ポイント③ 出産費用


普通分娩での出産の場合、出産費用は保険適用外であり実費です。
もちろん出産一時金というものが健康保険組合から支給されて出産に当てることができますが、その額は42万円と決まっており、差額は各自で用意する必要があります。
出産一時金は病院によって、「直接支払い制度」という方法で対応している病院があります。
この方法を使えば、健康保険組合から直接病院へ一時金が支払われるため、自分で用意するのは差額分のみとなります。

現在はほとんどの病院でこの制度を利用できますが、もし利用していない病院で出産した場合、一度費用をご自身で用意しなければなりません。その後、健康保険組合から出産一時金が振り込まれる、といったシステムになります。
また部屋を個室にした場合などは追加料金が発生します。
産婦人科医院やクリニックなどは、サービスが充実しており、総合病院や大学病院より出産費用が高く設定されている可能性が高いです。

 

ポイント④ お産方法の選択


産む場所や分娩時の姿勢、呼吸法など出産には様々な形態があります。
一番大切なのは赤ちゃんが無事に生まれてくることですが、お母さん自身が望むお産をすることで、リラックスして前向きに出産に臨む姿勢を作ることも大切ですよね。

<出産場所の選択>

●LDR
陣痛(Labor)、分娩(Delivery)、産後の回復(Recovery)もすべて同じ部屋で行うことをLDRと言います。
施設によっては、そのまま入院室として退院まで同じ部屋で過ごす場合もあります。
部屋を移動する手間がなく、母体への負担が少ない方法です。
近年人気の出産方法で主流となりつつありますので、後の章で詳しくご紹介します。

●分娩室
LDRがない場合は、通常、陣痛が始まると陣痛室で過ごします。
陣痛が強くなり出産が近づいてくると、分娩室へ移動します。
分娩室で出産し、産後の処置を終えて落ち着いたら、入院室へ移動します。

●水中分娩
羊水と同じ温度のプールで出産する方法を言います。
温水効果でリラックスして産むことができると言われています。
専用の設備の整った病院・助産院のみ対応することが可能です。

●自宅出産
助産師さんに自宅に来てもらって出産する方法です。
いつもの自宅で出産することで安心でき、お産が軽く済むというデータがあります。
しかし病院とは違い衛生面への細心の注意や、万が一の時への対処方法などを前もってしっかりと認識する必要があります。
また、自宅出産は産後入院で体調回復などをしないため、家族のフォローが大切になってきます。

<呼吸法の選択>

●ソフロロジー式分娩
ソフロロジーとは「心を落ち着かせる」という意味です。
妊娠中からリラックス方法を学び、瞑想やヨガを取り入れた手法をリラックス音楽と共に体になじませ、陣痛の痛みを和らげる効果を期待する分娩方法です。

●ラマーズ法
「ヒッヒッフー」という呼吸法をご存知の方も多いかと思います。
これはフランスのラマーズ医師が考案した出産法です。
出産前からこの呼吸法やマッサージを学ぶことによって、陣痛や分娩時の痛みや不安を和らげる効果を生み出します。

<分娩時の姿勢の選択>

●分娩台での分娩
一般的によく知られている、分娩台での出産です。
上半身を少し起こした状態で左右の足を固定し、分娩台に設置されたハンドルを握っていきむことができるようになっています。
分娩台専用のものや、通常のベッド状態から分娩台に変えられるLDRベッドと言われるものがあります。

●フリースタイル分娩
近年よく聞くのがフリースタイル分娩です。
お母さんが一番楽な姿勢を選択できる分娩の方法で、姿勢に決まりはありません。
旦那様に支えてもらったり、四つん這いになったり、クッションなどを用いてお母さんの一番産みやすいと思う姿勢を探しながらの出産になります。
医師や助産師もそのサポートを行ってくれるので、「リラックスして出産できる」と人気の分娩方法となっています。

●座位分娩
座位分娩には座位専門の分娩台があります。
座った状態で産むことで重力がかかり、赤ちゃんがスムーズに出てきやすいとも言われています。
座位専門の分娩台が必要なため、一般的な分娩台を使った出産やフリースタイル分娩のように、実施している病院は多くありません。

<その他、分娩方法の選択>

●計画分娩
その名の通り、出産日を事前に決めて行う出産のことを言います。
陣痛促進剤で陣痛を起こさせ、出産する方法をとります。
主に持病のある妊婦さんや、双子以上の多胎であることが計画分娩の理由ですが、生活上の問題で出産日を選びたいという方にも対応している病院もあります。
また出産予定日を超えても陣痛がおきない妊婦さんにも、この計画分娩が予定されることがあります。

●予定帝王切開
自然分娩が難しいとされた妊婦さんにこの方法が適用されます。
主に「重度の妊娠中毒症」や「逆子」「児頭骨盤不均衡」「前置胎盤」などと判断された場合、帝王切開による出産を提示されます。
以前に帝王切開で出産した経験のある方は、第2子以降も帝王切開での出産となる可能性が高いです。
現在では帝王切開の経験があっても自然分娩で出産できるとする病院も増えてきましたが、何かトラブルが起きた際、対応可能な病院かを見極める必要があります。

●無痛分娩
麻酔によって出産時の痛みを和らげることができる出産方法です。
計画出産と共に行われることが多くあります。主にアメリカなどの欧米諸国で主流の分娩方法ですが、近年日本でも対応できる病院が増えました。
無痛分娩の知識がしっかりある麻酔科医が在中している病院を探すことをお勧めします。

●立会分娩
旦那様や上のお子さん、親族が同室にいる中で出産できることを立会分娩と言います。
多くの病院がこの方法に対応していますが、感染症予防の観点などから行っていないという病院もあります。
事前に確認しましょう。
最近では約50%の夫婦が立会い出産を望んでいるというデータあります。

立会出産を行うことで「父親としての自覚を芽生えさせることに効果的である」「不安になりがちなお産時に精神的不安を取り除く効果がある」「出産時の妻の大変さを知ることによってその後の育児参加への意欲を促進させる」という点が人気の理由です。

また立会いOKという産院でも「一人ならOK」「お子さんはNG」「撮影はNG」などといった細かいルールがぞれぞれにあります。
こちらも事前に確認しましょう。

 

ポイント⑤ LDRの有無


出産場所の章でも少し触れましたが、LDRの有無は妊婦さんにとって産婦人科選択のポイントとなりますので、詳しくご紹介します。

LDRというのは、陣痛・分娩・回復までを1つの部屋で行うことを言います。
陣痛(Labor)・分娩(Delivery)・回復(Recovery)の頭文字合をとったものです。
最近妊婦さんの間でこのLDRの出産システムが人気となっています。
アメリカで開発され、日本でもLDRで出産できる病院が増えてきました。
どんなメリットがあるのでしょうか?

<LDR 具体的にはどんなシステム?>

分娩室の説明でも簡単にご紹介したように、今までの日本のお産は、
陣痛が来たら陣痛室に入る→分娩が近づいたら分娩室に入る→出産後は入院室に移動し回復を待つ、という流れでした。

しかし、陣痛の苦しみの中での移動、お産で体力を使い果たした直後の移動は妊婦さんにとって大きな負担になっていました。そのシステムに代わってできたのがLDRです。

<LDRのメリット>

●妊婦さんの負担軽減
一番のメリットは“移動の負担がない”ということでしょう。出産は個人差が大きく、お産に24時間以上かかる妊婦さんもいます。その中で陣痛時分娩室へ移動することや、産後に分娩室から早い段階で入院室に移動することは、お母さんにとって大きな負担になります。それがなくなることで、安心して落ち着ける環境での出産が可能となりました。

●プライバシーの保護
陣痛室は、病院によってはカーテンで仕切られているだけの空間で、あまりリラックスできる環境でないことが多くありました。LDRは個室なので、陣痛の時間も周りを気にすることなく過ごす事ができます。

●家族と過ごせる
上のお子さんがいらっしゃる妊婦さんには、自分が出産の間、家族がどう過ごしているかも気がかりですよね。LDRの場合、病院によっては家族が宿泊できる施設がある場合もあります。立会出産を希望されている方には特にお勧めです。

<LDRのデメリット>

●費用が高い
病院によっても違いますが、通常の病院でも個室が高いように、LDRの場合も通常の分娩より2~5万ほど高い場合が多いようです。またホテルのような設備が用意されている場合、一泊10万円ほどするお部屋もあるようです。

●すべての病院がLDRに対応していない
近年注目されているこの方法ですが、まだ対応していない病院も多数あるのが現状です。

 

ポイント⑥ 個室の有無


リラックスして過ごしたいという方は個室を希望することができるか確認しましょう。
個室の場合でもトイレ・シャワーは共有という場合や、トイレとシャワーがついている場合、トイレのみがついている場合など病院によって違いがあります。
個室を予約していても、自然分娩時の出産日は決めることができないことから、満室ですぐに移動できない、などという可能性もあります。

 

ポイント⑦ 女医の有無


不慣れな妊婦健診や出産に関する質問や相談を、男性の医師では不安だったり、聞きにくかったりすると思われている妊婦さんも多くいらっしゃいます。
気になるようでしたら、その病院に女性の医師がいるかを確認しましょう。

 

ポイント⑧ 食事の質


最近では特に、産婦人科医院や個人病院・クリニックなどは一流のシェフを専属で招いてホテルのような食事提供を可能としているところがあります。

御祝膳と言って産後「ご出産おめでとうございます」の意味を込めて豪華な食事を用意してくれる病院も多いです。他にも、おやつの時間に充実したデザート類を出してくれる病院もあります。
入院中どんな内容の食事であるかは病院選びに大きく影響しそうですね!

 

ポイント⑨ 入院日数


病院によって異なりますが、総合病院・大学病院は比較的短めであり、産婦人科医院・個人病院・クリニックなどは比較的長めの入院日数を設けているところが多いようです。
目安としては初産婦さんで5~7日、経産婦さんで4~6日です。
帝王切開の場合は普通分娩よりも長く、通常1週間〜10日ほど入院しますが、やはりこれも病院によって差はあります。
上のお子さんがいるために早めに退院したい、などという希望がある場合は病院に確認、相談してみましょう。

 

ポイント⑩ 母子同室


昔は母子別室というのが主流でしたが、近年は産後一週間の母子の過ごし方が見直されてきています。
メリットとしては、何か困ったことがあれば、すぐに助産師さんや看護師さんに聞ける環境であり、赤ちゃんのお世話になれやすい点があります。

また産後の体には、定期的に授乳するために赤ちゃんがいる場所まで移動することも大変な場合があり、母子同室ではそれが軽減されるメリットもあります。
デメリットとしては、よく泣く子だった場合や大部屋でほかの赤ちゃんが気になる場合など、「産後の体が休まらない」「眠れない」という状態になることが考えられます。
病院によって夜は母子別室の場合や、休みたいときにはナースステーションで預かってもらうことが可能な場合もあります。
産後のシステムも詳しく聞いておくと安心して過ごせますよね。

 

最後に


いかがでしたでしょうか。
一言に出産と言ってもその方法は様々で、どれが正解というものではありません。
女性が妊娠すると、妊婦健診から出産まで長期にわたってお世話になる産婦人科。
長期に渡って通院することや出産をすることを考えると、ご自身に合った病院選びが大切です。

一番わかりやすいのはそこで出産した先輩ママさんに直接話を聞くことですが、難しい場合は、気になる病院をリストアップし、ホームページを調べ、知りたい内容を電話や直接訪問をして聞いてみることをお勧めします。
病院の設備や雰囲気、費用などをざっくり知るために、インターネットの情報、口コミや評判も合わせて活用すると良いでしょう。
出産はご自身にとってもご家族にとっても一大イベント。理想とするバースプランに後悔がないようにしたい方は、本当にその産婦人科が自分に合っているのか、実際にいくつか受診をしながら決めてもいいですね。

 

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たぁ さん

出産後出血多量だった妊婦さんいますか?どんな対処法でしたか知りたいです

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