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帝王切開経験者必見!ブイバックって何?

帝王切開経験者必見!ブイバックって何?

一般的には一度、帝王切開で分娩をしたら、次回も帝王切開になるということが多いですが、ママの希望や一定の条件を満たせば、次回のお産を経腟分娩にすることもできます。ここでは、帝王切開後の経腟分娩=ブイバックについて詳しくご紹介していきます。

ブイバック(VBAC)とは?


ブイバック(VBAC)とは、帝王切開による出産のあとに、経腟分娩(自然分娩)をすることで、正式には「既往帝王切開後経膣分娩」といいます。
ブイバック(VBAC)の呼び名は、英語の「Vaginal Birth After Cesarean」の略であり、Vaginal Birthは「経腟分娩」、Cesareanは「帝王切開」を意味します。

ブイバックの主なメリット5つ


一度、帝王切開で出産をしたママの中には、様々な理由からブイバックを希望する方は少なくないようです。ブイバックを選択するメリットはどのようなものがあるのか見ていきましょう。

1.経腟出産を経験できる。立ち会い出産も可能!
「一度は経腟分娩で産む感動を経験したい」
「前回、帝王切開で出産したことに対し、心無い言葉をかけられ傷ついた」
などの理由から、経膣分娩を経験することに価値を感じ、ブイバックを希望する声はよく耳にします。
痛みを経験しながら、出産をすることで得る実感や達成感は、経膣分娩の魅力ともいえます。
経腟分娩であれば、夫が妻のそばで励ます「立ち会い出産」も可能です。
帝王切開でも立ち会いができるケースはあるようですが、開腹手術である帝王切開に立ち会うことになるので、どうしても制限が多くなってしまいます。
その点、経腟分娩であれば、一般的にイメージするような“妻のそばで夫が励ます立ち会い出産”が可能で、出産までの時間や産まれた瞬間の感動を夫婦で共有することができます。

2.産まれてすぐの赤ちゃんを抱くことができる
経腟分娩の場合は、母体の回復が早いので、産後すぐに赤ちゃんを抱くことができます。
一方で、帝王切開の場合は、赤ちゃんが無事産まれても、ママは手術の真っただ中なので、すぐに抱くことはできません。しかも手術が終わったあとも当日は基本ベッドに寝たまま。
赤ちゃんを抱っこするのは翌日以降になることがほとんどのようです。

3.産後の母体の回復が早く、産後の制限が少ない
経腟分娩は母体の回復が早いため、初日から通常通りの食事がとれ、シャワーも可能です。
帝王切開分娩だと、そういうわけにはいきませんね。
術後には発熱や、傷口の痛みがあります。点滴もありますし、食事はしばらく流動食、シャワーは数日使えないなど制限が多くなります。

4.入院日数が短い
病院により異なりますが、帝王切開の場合は、入院期間が1週間~10日であるのに対し、経腟分娩の場合、4日~1週間ほどで退院できます。
1人目の出産なら入院期間はゆっくりできていいかもしれませんが、2人目以降だと、上の子のお世話などもあるため、短い入院を望むママは多いようです。

5.帝王切開の繰り返しにより起こるトラブルの可能性を減らす
帝王切開を繰り返すと、前回、切開した傷に胎盤が付きやすくなり「前置胎盤」や「癒着胎盤」のリスクが高くなります。そのため、子どもをたくさん産みたい場合、帝王切開で産み続けるのには限界があります。
もし、2人目の出産でブイバックに成功すれば、その後も経膣分娩の可能性が高くなります。
反復帝王切開を行わないことは、次回妊娠時の「前置胎盤」や「癒着胎盤」のリスクを減らすことができるのです。

ブイバックの主なリスク3つ


ブイバックには多くのメリットがありますが、同時にリスクも存在します。リスクもしっかり理解しておきましょう。

1.子宮破裂の恐れ
ブイバックの最大のリスクは「子宮破裂」です。
子宮破裂の確率は1%以下で、非常にまれなことではありますが、もし子宮破裂となれば、開腹手術が必要にあり、母子ともに生命の危険に晒される可能性があります。
たとえば、出血多量によりママは子宮全摘出をせざるをえなかったり、赤ちゃんに脳障害が起こったり、最悪のケースでは、赤ちゃんが亡くなる可能性も考えられます。

2.陣痛促進剤は使えない
経腟分娩では、陣痛が弱いときや、破水から始まってしまったお産の場合、陣痛促進剤などで人工的な分娩誘発が行われます。
しかし、ブイバックの場合は、陣痛促進剤で陣痛を強くしすぎると、子宮破裂の可能性が高くなるため、促進剤は使用されません。
ブイバックの分娩では少しでもトラブルがあれば、緊急帝王切開となることを理解しておきましょう。

3.実施できる医療機関が少ない
ブイバックによる出産の場合、トラブルが起きる可能性も高くなります。緊急事態に備えられる環境の医療機関でなければブイバックによる出産はできません。
ブイバックを行う場合には最低限、麻酔医、オペ執刀医、産科医、小児科医が在籍しているかどうかを必ず確認しましょう。総合病院など大きな病院だと安心ですね。

ブイバックを実施するための条件とは?


ブイバックは、希望すれば誰でもできるというわけではなく、様々な条件が整って始めてブイバックに挑戦できるのです。一般的に言われる条件をご紹介します。
ただし、適用条件は医療機関により違いますので、詳しくは担当医に確認しましょう。

1.ママに関する条件
・十分な情報を得たうえで本人や家族の合意があること
・年齢が35歳未満であること
・他の子宮筋層の手術経験がないこと
・妊娠経過が順調であること
・正規産であること
・子宮口が開き、自然陣痛が開始すること

2.赤ちゃんに関する条件
・赤ちゃんの発育が順調であること
・児頭骨盤不均衡(母体の骨盤に比し胎児の頭が大きすぎる)がないこと
・赤ちゃんが、多胎児や逆子などではないこと

3.前回の帝王切開に関する条件
・帝王切開の経験が1回であること
・前回の帝王切開では横切り切開であり、その術後経過が良好であったこと
・前回の出産から、1年、あるいは2年以上開けること

4.医療機関の条件
・緊急時に対応できる医療環境が整っている
(麻酔科医・手術スタッフ・産科医・小児科医が在籍している)
・NICUがある

まとめ


ブイバックに挑戦するには様々な条件をクリアしなければならず、またリスクも伴います。
母子の安全を第一に考え、リスクが少ない帝王切開を選ぶのか、リスクを理解したうえでそれでも経膣分娩を希望するのかは、夫婦でしっかりと話しあうことが大切です。
お産は人生の一大イベント。ぜひ、後悔のない選択をしてくださいね。

 

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