病気

【産婦人科医 監修】 新型コロナと緊急ピル

 

梅雨もたけなわとなり、五輪の足音が現実のものになるようで、ニュースでは、野球の代表選手の発表のニュースをやっていました。 我々医療機関は体験したことのない状況に戸惑い、改善策の実施に追われる一方でした。 しかし、大阪では、ここにきて緊急事態宣言やワクチンの効果なのか、(医療従事者ということで、先行接種させていただいた) なんとなく落ち着いてきたように思われます。 あっという間に1年以上が過ぎ去ってコラムに復帰する精神状態となりました。

さて、われわれ末端の婦人科医がこの間に感じた印象を考えますと, 第一と思われるのは、緊急避妊ピルです。 いわゆる外出し、コンドーム破損や、射精後膣内にとどまって抜けるなど、 避妊失敗の際、72時間以内であれば高価ですが、ホルモン剤のノルレボを1錠、1回(1万円前後、)服用により妊娠を阻止できるというものです。

厚労省もオンライン診療を推進しており、郵送で入手も可能です。 これまでは、5千円前後で頻繁に処方されていた12時間おき4錠服用中用量ピル(プラノバール)が、効果が劣ることと、吐き気が強いことから使用されなくなってきています。 入手には、たいていの婦人科へのアクセスが可能と思われますが、来院者に聞いてみると、ほとんど全員がスマホの検索で問い合わせをしてきます。

このような状況がコロナ禍以降とても多く、 平日の10~11時、15~17時の時間帯に受診されるのが、特徴的で、 “72時間経っていないね”と念を押すと、“今なんで大丈夫です” 答えます。外出が減って家に居ることが多く、そのままに・・・と老齢医師は思いを馳せます。

 

【記事監修:岡本産婦人科医院 院長 岡本 吉明】

・大阪産婦人科医会

・日本婦人科病理学会

・日本臨床細胞学会、評議員

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