病気

相談しにくい…産後の尿漏れ、原因や対処法は?



妊娠中・産後に人にはなかなか言えない悩み、尿漏れに悩むママさんも多いのではないでしょうか。くしゃみをするたびにビクビクするのも辛いですよね…。そこで、尿漏れの正しい原因を知って、セルフケアをしっかりしていきましょう。

何故、妊娠中・産後に尿漏れが起きるのか?


妊娠中の尿漏れは知っている人も多いとは思いますが、産後にも尿漏れが起こることを知っているママさんは少ないのではないでしょうか。
人に言いにくいことなので、自分の中だけで周りの人には隠しておくと、共有することがなくまさか自分だけ?と不安になったりしますよね。
でも、安心してください。そんなことはないのですよ。産後の尿漏れは意外にも当たり前のことなのです。

妊娠・出産が原因で尿漏れを経験された方のほとんどが「腹圧性失禁」と言われています。
妊娠中、赤ちゃんの成長につれてどんどん子宮が大きくなっていくとともに、膀胱を強く圧迫することでトイレが近くなったり、さらには尿漏れが始まったりするママさんも多いでしょう。

また、産後の尿漏れの原因としては、赤ちゃんを産む時に骨盤底筋に大きな負担がかかることが最も大きいと考えられます。
骨盤底筋とは一体何でしょうか?
骨盤底筋とは、子宮や膀胱、直腸などのお腹の中の臓器を支えている筋肉の部分のことを指します。この骨盤底筋が緩むことによって尿漏れを引き起こすのです。
また、骨盤底筋の緩みの原因の他にも、原因はあります。
それは、出産の際に神経組織を傷がつくことで、膀胱や尿道の知覚障害が起こりやすくなることです。おしっこに行きたいという感覚を感じにくかったり、おしっこが出なくなったりなどのトラブルが起こることもあります。
産後の入院の際に、助産師さんに「尿意はありますか?」「おしっこの回数、記録しておいてください」なんていう声かけがあったりしますよね。それは、この知覚障害が起こっているかどうかを確認しているのですね。

産後どのようにケアしたら良いの?


■出産後はしばらく安静に!
出産でダメージを受けた骨盤底筋は、順調にいけば産後1~2ヶ月でほとんど回復してきます。
産後の1~2ヶ月の間は、なるべく横になり、重たい荷物を持たないように心がけましょう。
重たいものはパパさんに持ってもらうかして、約2ヶ月間は我慢しましょう。
ここで無理をして、動き回ったり、重たいものをもって家事をしていると後々になって体調不良を起こしたり、尿漏れがひどくなったりするので気を付けてください。
とはいえ、1人目なら安静にはできるけれど、2人目以降となると2か月間安静に…なんてなかなかできないのが現実ですよね。でも、何度も言いますが無理は禁物です。なるべくでも良いので、2ヶ月間だけは意識して体を休めるようにしましょう。

■産後すぐにガードルを付けてはいけません!
良く、骨盤を締める為に産後すぐガードルを付けましょう、なんて言われていましたが、それは間違いなのです。
実は、ガードルを付けることで子宮や膀胱を下に下げて、骨盤底の筋肉や靭帯に負担をかけてしまうことになってしまいます。それによって、骨盤底筋の回復が遅れ、尿漏れが長引いてしまう可能性も出てきてしまいます。
ガードルを付けるのは、1か月検診で日常の生活がOKになってからにしましょう。それまではトコちゃんベルトなどで骨盤を支えてあげるレベルにしておきましょう。

■骨盤底筋トレーニングを行いましょう!
では、1か月検診で日常生活がOKと言われたならば、さっそく尿漏れを防ぐトレーニングを始めていきましょう!

・妊娠や出産後に、ひんぱんに尿もれをした
・分娩の途中、子宮口が開いてから子どもが産まれるまで時間がかかった(5時間以上)
・3500g以上の大きな赤ちゃんを産んだ
・出産後1週間経っても、子宮が下がっている

上記の項目に当てはまる方は、骨盤底筋への負担が大きかったと言えるでしょう。
そんな人は、これからお教えする骨盤底の筋肉を鍛えるトレーニングを行えば、尿漏れは改善されることも多いです。
会陰の痛みが治まったころ、または1か月検診で日常生活OKと言われたころからスタートしていきましょう。

骨盤底筋トレーニングは1日2回10分ずつ程度、毎日かかさず続けることが大切です。
早速、始めましょう!

★骨盤はさみトレーニング
特別な道具はいりません。クッションや枕、またはボールが家にある方はやわらかいボールを使ってみましょう。
これを日課になるくらい生活に入れていきましょう。

これは立ちながら行います。

① やわらかいボールを膝の間にはさみ、太ももが少しきついところまで膝を曲げます。
② 肩の力を抜き、ボールが落ちないように内ももに力を入れながら、腰を反らせてお尻を後ろへ。
③ 背中を丸め、おへそをのぞき込むように体を丸めていきます。その時、お尻をももの間にしまうようにお尻を前へ持っていきます。

★お腹に力を入れるトレーニング
① 仰向けに寝て、足を肩幅に開き、両膝を軽く曲げて立てます。
② その姿勢のまま、1分間のうち始めの12~14秒かけて骨盤を締めていきます。肛門、膣を締めていくような感じで、骨盤を意識しながら力を入れていきましょう。
③ 1分間の残りの46~48秒は、徐々に体の力を抜いていき、最後には完全に力を抜き切りましょう。
④ これを10セット、約10分間繰り返します。

骨盤底筋トレーニングは女子力アップにも効果あり!?


尿漏れで悩んでいる方が骨盤底筋トレーニングを2か月間継続した結果、66.6%の方に改善効果が見られたそうです。
効果が改善した方のうち、約6割が骨盤底筋トレーニングを毎日1回以上実施していることが分かりました。
そして、効果があった方には、尿漏れが改善されただけではなく、便秘や冷え、女性ホルモンの分泌を促すなどの女性にとって様々な効果があると言われているそうです。

最後に


相談しにくい悩みこそ、とてもつらいですよね。
尿漏れって日常のことなので、ちょっとの量でも毎日であれば大きなストレスに感じることがあることでしょう。
今回ご紹介したトレーニングを是非試しに続けていただき、少しでもストレスが軽減されることを願っています。
もし、それでも全く効果がない、ということであれば、悩んで辛くなる前に病院へ行き診察をしてもらいましょう。

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