【産婦人科医 監修】 カンジタを知る 



秋めいてきました

この夏は、新型コロナによるストレスと異常な暑さで参っている方が多く、とりわけ、婦人科外来で多かった症状は、普段でもよく罹られる方や人生初カンジタの方に関わらず、カンジタによる炎症でした。

【カンジダとは】


カンジタはSTDではなく、女性性器に普段でも住んでいるのですが、膣内には、乳酸菌の仲間の掃除屋がいて、コンディション維持をしてくれます。ストレスや体調不良に伴う抵抗力の低下により、カンジタが局所で増加、もろもろのおりものを多く産生すると、炎症状態となり、膣壁の粘膜、大陰唇から小陰唇にかけて(クリトリスを含めて)、真っ赤に腫れ、患者様によっては寝ていられないほどの強いかゆみを生じます。

【特殊な例】


特殊な例としては、抗生物質を投与されたときや、糖尿病のコントロール不良などで痒みがでたとき場合、典型的な発赤とおりもの、を認めて容易に診断に至ります。顕微鏡でおりものを見ると、菌糸が、膣壁の細胞を貫いている像が印象的です。

【速やかに受診しましょう】


とにかく、我々産婦人科医は、修業時代に、先輩から、“カンジダが世の中におらんかったら、めしが喰えん”と教わりました。実際には多く遭遇しますが、適切な診断をすれば抗真菌剤を使用し膣洗浄、クリーム塗布で1~2週で治ります。受診は、気が進まないですが、自力では治療は困難なので、速やかな受診お勧めします。

 

【記事監修:岡本産婦人科医院 院長 岡本 吉明】

・大阪産婦人科医会
・日本婦人科病理学会
・日本臨床細胞学会、評議員

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